伊予鉄道は地方鉄道の明るい未来を切り開く「道標」
以前書いた記事で少し触れた、愛媛県松山の伊予鉄道でのおサイフケータイによる鉄道・バス・タクシー乗車システム導入についての記事がITmediaに掲載されていたので早速読んでみた。
伊予鉄道はなぜ、「FeliCa採用」に踏み切ったのか (前編)
この記事では、Felicaの採用について触れる前に、地方の公共交通の現状と伊予鉄道の取り組みについて書かれている。この部分が非常に興味深い。
地方では、自家用車の普及に伴って公共交通機関の経営は非常に厳しくなっている。私鉄やJRの路線が次々と廃止になっていく現状を見てもそれは明らかである。
そして、伊予鉄道も例外ではなく、鉄道・路面電車・バスの赤字(年3~4億円)を他の事業(不動産や百貨店事業)の黒字で穴埋めするという状況だったそうだ。
しかし、このままではいけないと伊予鉄道がとった道は、他の交通事業者が運賃の値上げ等の後ろ向きな施策で、さらに乗客が減るという悪循環をたどって言ったのとは異なり、何と運賃の値下げに踏み切ったというのである。
さらに、運行ダイヤの見直し、バリアフリーに対応した駅の改造・低床電車の導入、バスロケーションシステムなどのサービスの向上も同時に行っている。そし
て、自社グループの百貨店(いよてつ高島屋)のオープンにあわせ、百貨店で買い物すると伊予鉄の「お帰りきっぷ」をプレゼントするというサービスで、事業
間の連携も図っている。
これらの取り組みにより、平成13年以降は利用者の現象に歯止めがかかり、それどころか乗客数が右肩上がりに増加しているという。
記事によれば、地方の鉄道やバスの乗客数というのは、年に4~5%減るのがあたりまえといわれているらしい。そんな中で、サービスの向上によって乗客を増やすことが出来ることを証明した伊予鉄道の取り組みは、他の事業者も見習う点が多いのではないだろうか。
伊予鉄道には、これからも地方鉄道の明るい未来を切り開く「道標」として、さまざまな施策に取り組んでいってほしいなあと思う。
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