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2006.06.11

西へと向かう旅(2)

さて、熊本駅で購入した切符は「人吉・球磨フリーきっぷ」である。
フリー区間までの往復に特急自由席が使え、肥薩線の球泉洞-吉松間と、第3セクターのくま川鉄道全線がフリー区間で乗り放題となっている。
人吉-吉松間といえば、日本三大車窓の一つであり、大畑のループ&スイッチバックと真幸のスイッチバックという見どころがある。以前に訪れたことはあるのだが、今はこの区間を走る観光列車「いさぶろう・しんぺい」も車両が新しくなっているので、これは乗っておきたい。
また、くま川鉄道はまだ乗ったことがない路線である。これまた乗っておきたい。きっぷの値段は4,500円とお手ごろだったことも決め手となった。

8時28分発の特急くまがわ1号で出発。2006_060911kyushu0007

2両編成の列車は、八代からいよいよ球磨川沿いに進んでいく。やはり、列車の旅はいい。特に気動車の音と匂いと振動が体に心地よい。それは、子どもの頃に田舎へ帰るために乗った気動車急行の思い出とかぶっているからだろうか。思わずまぶたが重くなってしまうのだが、球磨川の景色もやはり見逃せない。何とか眠らないようにしながら、終点の人吉に到着。

階段を上った隣のホームに「いさぶろう1号」が入線。

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指定席は確保していないので、自由席に席を確保する。
車内は最近のJR九州車両でよく見られる、木をふんだんに使用した落ち着いた雰囲気でまとめられている。
2006_060911kyushu0010また、運転席前方を映し出すモニターが設置されている。これにより、ループ線やスイッチバックの様子などが良く分かるようになっている。2006_060911kyushu0015
10時3分、人吉駅を出発。

いくつかのトンネルを抜けて、まずは大畑(おこば)駅に到着。ここからスイッチバックしてループ線に進入する。
ループ線に入ってちょうど1周したところで一時停車。はるかかなたに先ほど通ってきた線路が見える。

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看板も設置されており、ループ線の様子が良く分かるようになっている。
ループ線が終わると再びトンネルを連続で抜け、どんどん山を登っていき、肥薩線の最高地点・海抜536.9mにある矢岳駅に到着する。
2006_060911kyushu0026ここにはSL展示館があり、D51が展示保存されている。
2006_060911kyushu0020これを見学するために列車も停車時間が長めに設定されている。乗客の多くが展示館を訪れ、写真を撮ったり、運転席に上ったりしている。
見学が終わり、列車は肥薩線でもっとも長いトンネル「矢岳第1トンネル」を抜ける。ここを抜けた先に、日本3大車窓のひとつといわれる風景が広がっている。
2006_060911kyushu0028あいにく曇りで遠くの山はかすんでいるが、列車はここでも一時停車。遠くに見える山々や、眼下に広がる町並みの説明が行われる。
ここから再びトンネルを連続で抜けながら、列車は山を駆け下りていく。
次の真幸(まさき)駅には、スイッチバックで入線する。
2006_060911kyushu0030この真幸駅には、「真の幸福を呼ぶ」ということで、縁起がいいとして入場券がよく売れているという(といっても、現在は無人駅のため、人吉駅と吉松駅で入場券を販売している)。
ホーム上には、鉄道マンが仕事の安全・旅客の安全を願って鳴らしたという鐘が設置されており、現在では「幸せの鐘」として、乗客が自由に鳴らせるようになっている。
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鳴らす回数は、「ちょっと幸せの方は一回」「もっと幸せを願う方は二回」「いっぱい幸せな方は三回鳴らしてください」と書いてある。ただし、車内の案内アナウンスでは「いっぱい幸せな方はいっぱい鳴らしてください」と言っていたような気がする。乗客はわれ先と並んで鐘を鳴らしまくり、列車の発車が少し遅れてしまうほどであった。
再びトンネルを連続で抜けていくと、列車の終点である吉松駅に到着。

2006_060911kyushu0039列車は折り返し「しんぺい2号」となって、人吉へ折り返していく。ホームや、駅構内にはこの列車を待つ団体客がいる。
折り返しの時間を利用して、駅前にある鉄道資料館や、保存展示されているSLを見学。
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再びホームへ戻ると、車内は乗客でいっぱいである。
指定席は満席で、自由席(といっても7人分しかない)もいっぱいであったが、何とか一人分座れる場所を見つけて席を確保。さすがに1時間以上たちっぱなしはつらいので一安心である。
一安心、と思ったら気動車の音と匂いと振動の心地よさに負けて、すっかり睡眠タイムとなってしまった。完全には寝ていないものの、長時間停車駅にも降りず、気がつけば人吉駅に到着していた。

ここで、いよいよ未乗であった「くま川鉄道」に乗り換えるわけだが、記事が長くなってきたので別記事にて。

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