京都でLRT実現なるか?
富山ライトレールの成功を機に、というわけではないのだろうが、全国各地でLRT(次世代型路面電車)導入を検討する地域が増えてきている。その中でも、今から約30年前に路面電車を廃止した京都市が、LRT導入に向けて協議会を発足したという記事を見つけた。
次世代型路面電車:今出川通に導入を 市が検討協議会--来年1月に実験 /京都(Yahoo!ニュース-毎日新聞-)
記事によれば、LRT導入が検討されているのは今出川通の叡山電鉄出町柳駅―京福電鉄北野白梅町駅間の4.1キロ。実験は来年1月24日に実施され、同区間の道路幅に応じて「単線区間」「複線区間」を設定し、LRTに見立てた市バスを10分間隔で3時間走行させる。
日経ネットの記事によれば、実験区間内に4箇所の停留所を設け、300人のモニターを募集し、実験の際には実際に乗降してもらうとのこと。この実験による交通量の変化や渋滞状況などを調査して、LRT導入の影響・効果を評価していくそうである。
京福電鉄の走る嵯峨野・嵐山と叡山電鉄の走る鞍馬は、いずれも紅葉の名所である。現在ならば、両者を結ぶ公共交通機関はバス・タクシーしかない。この時期、市内は大渋滞必至であり、両方を一度に見ようという人はかなり少ないのではないだろうか。しかし、LRTが導入され、軌道内への車両乗り入れ規制を実施することで、定時性が確保されるのであれば、観光客にとっては非常にありがたい存在になると思われる。
何とかこの実験がうまくいき、LRT導入に向けて大きく前進することを祈りたい。
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コメント
始めまして北関東の群馬県前橋市に住んでいますが
国際都市であり京都議定書の地である京都に是非橋って欲しいものですね
栃木県宇都宮市には導入反対の市民団体ができましたが・・・
投稿: 如月瑞穂 | 2006.11.14 20:55
如月瑞穂様
コメント&トラックバックありがとうございます(出来ればTBいただいたときは、記事のリンクを張っていただけるとありがたいです)。
宇都宮市のLRT導入反対の市民団体についての記事は私も読みました。反対の理由が記事には書いてありませんでしたが、恐らく採算性の問題や、車の乗り入れ制限に対する抵抗感などがあるのではないかと思われます。
採算性の点では、確かにLRT事業単独での黒字化というのは厳しいかもしれませんが、富山ライトレールのように、維持管理費の一部を行政が負担にすることにして、「地域のインフラ」とする考え方もありだと思います。
社会の高齢化が進めば、車を運転できない人は社会から孤立してしまいます。だからこそ、誰でも利用できる公共交通機関の役割というのは今後ますます大きくなっていくはずです。自然環境の問題だけではなく、社会環境のことを考える視点も必要なのではないかなと思います。
投稿: K_S | 2006.11.14 21:34
先日は失礼いたしました
確かに2ちゃんねるの東武宇都宮線スレを見てみると
道路拡張や橋の取り付け等の要望が大きいですね
特急スペーシアの東武宇都宮~浅草間の毎時間の運行と
地下鉄半蔵門線・東急田園都市線の直通列車の運行等も要望にもありLRT運行の話しは優先順位が低いように感じました
投稿: 如月瑞穂 | 2006.11.21 23:02
如月瑞穂様
コメントありがとうございます。
やはり車をメインで考える方が多いのでしょうね。あと、市内での移動よりも、東京とのアクセスの利便性を向上させることが求められているということのようですね。
投稿: K_S | 2006.11.21 23:11
えーと、まあ近い場所にいるので少しだけ。
私が見るところ、結局のところ政治に巻き込まれてしまっていると言うことなのだと思います。
今回できた反対派市民団体は、民主党と労組がバックについています。この人たちは選挙で敗れた前の県知事を支持しており、政敵である現知事が市長時代から推進するLRTに反対しているのではと思います。もうひとつ、栃木県は自動車会社の工場や研究所が多く、そこで働いている人も多いことから、労組がクルマに不利になるような政策に反対していることも可能性として考えられます。もちろん、表立ってそんなことは言ってませんが、本来なら環境保全や高齢化といった課題に敏感なはずの労組がLRTに反対しているのは不自然に感じますので、まあそんなとこではないかというのが私の読みです。
今のところは推進派の市民団体のほうが活発で元気に見えます。ただ、まちづくりとの連携という点で今の路線計画は詰めが甘いのも事実です。富山市のコンパクトシティー構想のようなものの打ち出しが必要かと思います。
投稿: MARU | 2006.11.29 00:37
MARU様
コメントありがとうございます。
なるほど、政争の具になっているような感じですね。反対するのであれば、きちんとした根拠を示していただきたいものです。
そして、まちづくりとの連携というのは確かに重要でしょうね。推進する側も、これからどれだけ納得できる具体的なビジョンを示せるかが重要でしょうね。
あと、前のコメントにも書きましたが、これからの高齢化社会への対応という点も重要だと思います。
先日の「報道ステーション」で、認知症のドライバーについての取材がなされていましたが、鉄道に限らずバス等も含めた地域の公共交通機関が整備されていないため、生活するためにやむを得ず車を運転せざるを得ない高齢者の方が地方に行けば行くほどたくさんいるという現実、これは今後さらに増えていくと思われます。
自分もいずれと歳をとるわけで、今と同じように動けるわけではないということを念頭に考えていかなければならないでしょうね。
投稿: K_S | 2006.11.29 23:42