JFN「赤坂泰彦のディア・フレンズ」に樋口了一さん登場!
本日(2010年3月8日)、TOKYO FMをキーステーションにJFN加盟のFM局38局で放送されている「赤坂泰彦のディア・フレンズ」に樋口了一さんがゲスト出演された。
放送時間が午前11時からということで、仕事中のためリアルタイムで聴くことは出来ず、タイマー録音をセットしておいたのが、無事に録音できていたので聴くことが出来た。
では、番組の内容について書いていくことにする。
番組冒頭では、赤坂さんが樋口さんについて、2008年にリリースされた「手紙~親愛なる子どもたちへ~」が今もなおロングセールスを続け、14万枚を超えるヒットを記録していると紹介、そして、この曲を含むオリジナルアルバム「よろこびのうた」がリリースされたこと、そしてそのサウンドにはどんな愛情が詰まっているアルバムなのか、と期待を持たせる紹介をされる。聴いていて実に心地のいい紹介のしかたである。
CMを挟み、「手紙」のイントロが流れ、しばらくすると赤坂さんが樋口さんを紹介。トークがスタートする。
「はじめまして」の挨拶から始まり、赤坂さんはまず「手紙」について、みんなが心を打たれた歌で、遺言のような歌だと言う。
樋口さんは、自分自身が受け取ったこの言葉を、聞いてくださった人たちと共有したという気持ちが強いといい、地球の反対側(ブラジル)で、誰が書いたのか今もわからないのだが、その言葉が、いまだに日本人の中に届いていっていること、自分がその役割をもらった気がしていて、去年1年は本当にいろんな意味で勉強になったと語る。
赤坂さんは、「手紙」は世界共通の気持ちが入っている歌だという。
樋口さんのお母様はこの曲を聞いて「ブラジルの人もおんなじ様なこと考えるんだね。子どもはお風呂に入るのを嫌がるんだ。」といっておられたそうである。
赤坂さんが、「君が生まれたときに、すべての時間を君に費やしてきたように、僕はこれから天に昇っていくまでの時間、少しの間今度は僕に付き合っててくれ」と「手紙」の内容を一部要約して語ると、樋口さんはその内容について「非常にウイットに富んでいるというか、外国の人ならではの、日本人ならなかなか口に出来ないようなことを、すごい言い回しでさらっと言ってくれて、それが僕らの心を開け放ってくれているような気がする」と語る。
そんな「手紙」も収録されているニューアルバム「よろこびのうた」について、赤坂さんが「心の中に本当に大事なものが、確信できるものが、いろんな曲にちりばめられている」というと、樋口さんは、樋口さんのメッセージとして送りたいところは同じで、その入口がいろんな切り口で、たとえば「手紙」は年老いていく親が切り口だし、自分の子どもと接している瞬間が入口だったり、あるいはジョギングしてひざが痛くなったのが入口だったりすると語る。
そのジョギングしてひざが痛くなったのが入口だという歌が「よろこびの歌」である。
樋口さんがジョギングをしているときにひざが痛くなり、走るのをやめて歩き始めた。そのときに夜で、満天の星空で、星を眺めながら歩いていると、歩けていることがうれしいことだと感じて、そのときにこの曲の冒頭部分「もしも走れないのならば歩ける喜び歌おう」を書き留めておいたそうである。そしてそれをだんだん掘り下げていくうちに、「手紙」が言いたいこと、命というものは巡っていく、絶対に終わりがこないという確信のようなものがこの曲に結実した、「手紙」という曲があったおかげで、このアルバムに仲間が10曲集ったという感じがすると語る。
「手紙という曲があったおかげ~」あたりからイントロが流れ始め、赤坂さんが曲紹介をする。流れたのは、アルバムのタイトルチューンである「よろこびの歌」。なんとなんと、フルコーラスで流れた!
これはかなりの驚きとよろこびである!「手紙」はもちろんすばらしい歌なのだが、個人的にはこのアルバムの中で最も好きな曲であり、たくさんの人に聞いて欲しいと思う曲なのである。それがフルコーラスで流れるなんて・・・ディアフレンズ、GJ!である。
曲終わりで、赤坂さんがアルバム前編と押して聞いた感想として、ジョン・レノンが浮かぶと言う。
樋口さん「うれしいなあ」
赤坂さんいわく、ジョン・レノンは、「Woman」「Starting Over」「Julia」など、とてもパーソナルなことを歌にしてきている。
樋口さんは、自分が言おうとしたことを先に言われた、さすがですねといいながら、アルバムの8曲目に入っている「ふたば」という曲が自分のお子さんの名前で、この曲を作るときに、頭の中に「Julia」が流れていたと語る(BGMに「ふたば」が流れる)。
ジョン・レノンは、途中から自分のプライベートを赤裸々にさらけ出すようになって(それまで皮肉屋のジョンだったのに)、そのスタイルがようやく、気持ちがわかるようになった。自分のプライベートを見せることで、心を開いて、もっと大きなものをメッセージとして届けようとしたジョンの気持ちが少しだけ垣間見えたような気がして、「Julia」を頭の中でループしながら作ったと樋口さんは語る。
赤坂さんは、このアルバムは樋口さんの次の世代、わが子だったり、今の子どもたちや今の親に対する、音楽家としてのひとつの「遺言」のような感じもするという。樋口さんは、タイムカプセルのような気がしていて、たとえば10年経ったときに自分で紐解いてもう1回聴きたい、今自分ががたどりつけていないような世界に、将来の自分に向けて、皆さんに向けて、メッセージとして残しておきたい、そんな気持ちで作ったと語る。
CMを挟んで、次は「Everyday Thanks」のコーナー。ここでは、樋口さんの「感謝」について、幼稚園のときに音楽を教えてくれた隣のお兄さんについて語る。
隣のお兄さんは7歳くらい上で当時中学3年生くらい。毎日爆音で音楽を聴いていた不良中学生で、誰もその聴いている部屋に入っていけなかったのだが、幼稚園児の樋口さんは、そこに我慢して入っていくことが、かっこいいという意識があって、平気な顔をして入って言ったそうである。それでそのお兄さんに気に入られ、仲良しになって、毎日「これ覚えろ!」とレッド・ツェッペリンなどを聴かされていたとのこと。赤坂さんは「幼稚園でしょ!?」と驚かれていたが、樋口さんは周りのみんなが「黒猫のタンゴ」を聴いているときに、一人レコードを持っていなくて、レッド・ツェッペリンやショッキング・ブルーなどを一生懸命覚えていたそうである。それが今の樋口さんの活動の礎になっているような気がすると樋口さんは語る。
そのときに聴いていた洋楽は、小学生の時に少し離れた時期があったのだが、小学校高学年くらいからビートルズをきっかけに入っていったときに、「幼稚園のときにこんだけレコードもらってたんだ!」とすごくありがたいなあと、そのときの経験がよみがえってきて、それで深く入り込んでいったと思うと語る。
今、そのお兄さんはバルセロナでフレスコ画の画家になっているそうで、未だにピンク・フロイドを爆音で聴きながらマリア様などを描いていらっしゃるとのこと。今でもたまに連絡が来るそうなのだが、日本語をあまり覚えていなくて、全部ローマ字でメールが来るそうである。
去年、そのお兄さんの親御さんが樋口さんの「手紙」を彼に送ったところ、「OMEDETO」とすごいローマ字(どんなローマ字だろう?)でメールが来てすごくよろこんでくれたとのこと。
赤坂さんは、そのころ(樋口さんがお兄さんの部屋で音楽を聞いていたころ)は、時代的に音楽が鳴っているスピーカーの前で座って、ずっといたといい、樋口さんもそれ(音楽を聴くこと)が主たる目的で、そのためにいることが普通だったと語る。
赤坂さんは、今は一人の世界で音楽にファーストタッチすることが当然だが、当時は人と一緒に共有していた、だからそれだけ音楽が染み付いたというのがあるのではないかといい、樋口さんは、アナログ盤に針をのせる「バチッ」という音と、スプレーをレコードにかけて、大事そうにレコードを扱っているお兄さんの姿が原風景だと語る。
赤坂さんは、そのレコードにかけるスプレーのにおいが独特で、いいにおいで、中学生のときに、オーデコロン代わりに体に吹き付けたことがあったそうで、当然ながらベタベタしてみんなに「赤坂、それはやめようよ」と注意されたとのこと。
ここで、樋口さんからのリクエスト曲が紹介される。それは吉田拓郎さんの「結婚しようよ」で、これはそのお兄さんからはじめて教えてもらった曲とのこと。
曲が終わり、リスナーからのメール紹介とCMを挟んで、番組はエンディングへ。
ニューアルバム「よろこびのうた」について、赤坂さんが、「たくさんの愛情、ある意味たくさんの人の責任感みたいなもの、そしてまた、次の世代に繋いでいくものが込められたアルバム」だと紹介、そして近日実施のインストアライブの日程を告知したあと、樋口さんがSMAPやTOKIO、石川さゆりさんに楽曲提供していることに触れ、これからの展開について尋ねると、樋口さんは、去年「手紙」を届けるためにはじめたポストマンライブの活動を、これからずっとライフワークで続けていきたい、人の表情を見ながら歌を届けるということを深めていきたいと語る。
赤坂さんが、再度アルバムについて「14年ぶりのアルバムといいましても、何かすごく大事なファーストアルバムがまた出来たような気持ちもあるんじゃないですか」というと、樋口さん「いや-、それ使わしてもらっていいですか」といい、赤坂さんも思わず「どうぞどうぞ」と言う。
また赤坂さんは「世代を選ばないアルバム」だともいう。樋口さんは「いろんな人に、いろんな人の気持ちに寄り添える、長く聴いてもらえるアルバムになってくれればうれしい」と語る。
さらに赤坂さんは、「たとえば10代の人がこのアルバムを聴いたときに、『あ、自分の親とかおじいちゃん、おばあちゃんって、こういう気持ちだったのかもしれない』とか『大人って何を考えているんだろう』ということを紐解くことが出来るかもしれない」と言う。
赤坂さん、名言連発しまくりである!
そして赤坂さんから最後の質問。
「音楽の神様がひとつ賞をくれるとしたら、樋口さん、タイトルは何にしたいですか」
樋口さん「『今までお疲れ様、でもまだこれからずっと道は続いていくよ賞』にしてください」
以上で番組は終了。
これまでどうしても「手紙」だけの話で終わることが多かったのが、「よろこびの歌」も流れたし、アルバムについて「すごく大事なファーストアルバムがまた出来た」「世代を選ばないアルバム」などとても的を射た言葉が次々と出てきたというのは、さすが赤坂さんだなあと感じた。
アルバム発売以降のメディアでは、最高ランクの紹介のされ方といっても過言ではないだろう。
ほんと、録音できていてよかった・・・。
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