再開するの?しないの?たこフェリー
昨年11月から運航を休止しているたこフェリー(明石淡路フェリー)について、運航再開するかどうかで、なにやらややこしいことになっているようだ。
まずは運航再開の記事が神戸新聞朝刊(2011年10月21日付)に掲載された。
単車や自転車向けで、「たこフェリー」再開へ(神戸新聞)
この記事によれば、約200トン(121人乗り)の小型フェリーを長崎の海運会社から購入し(すでに仮契約済み)、12月に運航を再開させる方向で調整しているとのこと。
購入するフェリーは車を4台積載することが可能だが、今回は「二輪車」の需要にターゲットを絞ることとして、明石海峡大橋を通行できない125cc以下の単車と自転車、旅客を運ぶとのこと。また、乗り場も従来のフェリー乗り場は廃止し、淡路ジェノバラインの乗り場からの発着となる。
1時間に1便程度の運航で12月1日の運航開始を目指しているということで、「たこフェリー」の愛称も存続する。神戸新聞の紙面では朝刊1面に購入予定のフェリー写真も掲載され、船体に「天草⇔長崎」の文字も見ることができる。
ところが、同日の夕刊ではこのような記事になっていた、
たこフェリー再開「法的に問題」 明石市長(神戸新聞)
この記事によれば、たこフェリー(明石淡路フェリー)の株主である明石市の泉市長が21日に会見を開き、フェリー購入の見合わせを求める意向を表明したとのこと。
その理由としてあげられているのは次のような内容である。
・車を運べないなら、たこフェリーではない。
・たこフェリー社の取締役会が開かれておらず、法的に問題がある。実態は淡路ジェノバライン社による小型フェリーの購入なのに、たこフェリー社のお金を使うのはおかしい。
ちなみに、たこフェリーの株主構成は、淡路ジェノバラインが56%、明石市が17%、淡路市が11%、南淡路市が4%、洲本市が2%で、自社保有が10%となっている。運航主体となるジェノバ社が半数以上の株を占めているとはいえ、第2位の株主からの意見を無視するわけにもいかない。
ジェノバ社の吉村社長は、以下のように反論をしている。
・自社のためではなく市民のための運航である。
・採算性から小型にならざるを得ないが、たこフェリーの再開だと考えている。
果たして、どのような決着がつくのか、そして、たこフェリーの運航再開は実現するのか、今後の展開を注視したいと思う。
(追記)結局白紙に戻ったようだ。
「たこフェリー」再開白紙に 淡路市も反対姿勢(神戸新聞)
記事の内容からすると、ジェノバ社と淡路市の勇み足といったところか。淡路島側と本州側とのフェリーの必要性に対する「温度差」もあるように感じる。
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