トワイライトエクスプレス、お前もか・・・2015年春引退へ
これまでに何度も乗車してきたし、これからも機会があれば何度でも乗りたいと思っていた、そんな列車がついに引退するようである。
トワイライトエクスプレス、引退へ 老朽化で存続断念 (朝日新聞デジタル) - Y!ニュース
記事によれば、1989年7月の運行から25年にわたって大阪-札幌間1495.7キロを週4往復運行してきた臨時寝台特急「トワイライトエクスプレス」が来年(2015年)春で引退することを本日(2014年5月28日)JR西日本が発表するとのこと。
「車両の老朽化が激しいことなどから存続を断念」とのことだが、理由はそれだけではないように思える。というのも、先日JR西日本は2017年春に新たな豪華寝台列車を登場させることを発表している。
17年春に新たな豪華寝台列車を導入へ。京阪神と山陰、山陽で運行予定/JR西日本(THE PAGE) - Y!ニュース
新型車両への投資が出来るにもかかわらず、トワイライトエクスプレスには新型車両を導入せずに引退(廃止)するということは、老朽化だけが理由ではないことは明白である。
JR西日本の発表でそれ以外の理由が記載されるかどうかはわからないが(されない可能性が高いと思う)、想像してみると1つ2つ理由になりそうなことがある。
1つには「北海道新幹線」の開業である。青函トンネルを新幹線と共用する必要があるため、速度の遅い寝台列車は「邪魔」となる。もちろん、運行時間が違うということはあるのだが、貨物列車も走行させなければならないことを考えると、ダイヤの取り合いになることが予想される。
もう1つは、JR他社との兼ね合いである。「トワイライトエクスプレス」はJR西日本の路線だけを走っているわけではなく、JR東日本とJR北海道の路線を走っている。 運転士や車掌など乗務員の問題、機関車の問題、保線業務や駅務の問題など、調整すべき項目は多岐にわたる。たくさんの夜行列車が走っていたころと違い、この列車1本のためにどれだけの「コスト」がかかっているのか、それを考えると今後の運行について見直しが必要という判断を下すというのも十分考えられる。新しい豪華寝台列車はJR西日本内のみを走行するようであり、自社内ですべて完結できることはやはり大きなメリットといえる。
しかし、そういう様々な「事情」があったとしても、この列車だけは残してほしかった。豪華な寝台だけでなく、お手頃なB寝台もあり、「昔ながらの夜汽車の旅」を楽しめるというのは、これからも鉄道旅行の大きな魅力の一つであり続けるはず。それを残すくらいの「余裕」はあってほしかったなあと思う。
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コメント
いつも拝見しております。
いよいよ来たかって感じですね。私は一昨年に夢かなって新婚旅行でトワイライトエクスプレスに乗りました。もう一回ぐらいは乗りたかったなぁ~
老朽化だけじゃない…なるほど!様々な理由があるんですね。仕方ないとは言え、寝台列車で遠くに行けるってのは魅力だと思うんですけどねぇ。
投稿: きょうこ | 2014.05.29 20:23
きょうこ様
コメントありがとうございます。新婚旅行でトワイライトエクスプレスですか!いいですねえ!
寝台列車が完全になくなることはないと思いますが、気軽に乗れるものではなく。時間とお金の余裕がある方だけの「贅沢」なものになりそうですね。船でのクルーズがお手頃(といっても結構しますが)になってきたのとは逆ですね。まあ、値段は同じくらいに近づきつつあるように思いますが。
投稿: K_S | 2014.05.29 23:06